フランス旅行記15~警察へ行くの巻~

「お金を拾ったら警察に届けましょう。」

そう教えられた子どもの頃、一円を拾ったので警察(交番)に届けたら怒られた。

それ以来、私はお金を拾っても届けない。そんな人間になった。

そういえば、あの一円は持ち主が見つかったのか、
半年、いや数十年過ぎた今も警察からの連絡はない。

<十一日目~警察へ~>

「お金を盗まれたら、警察に届けましょう。」

と教わったかは分からないが、財布をスられて以来、警察に行こうかを迷っていた。

念のため電話した保険会社。
「失った現金の保障はできないが、財布は保障対象になります。
 申請するなら警察へ行って、被害届けの証明をもらってきてください。」

現金はもう諦めているし、財布といっても数年前にもらったもの。
むしろ普段使っているチクチクフウフの財布でないだけでもよかったと思った。

警察に行っても言葉は通じないし、色々質問されても答えられないし、
冷たくあしらわれるよ、なんて耳にもしたし保険会社の人もそう言ってたし、
申請してもそんなにお金が戻ってくるわけでもないだろうし、
手間だし面倒だし私だし・・もういいかな・・って思った。

人形劇観て大分元気にもなったんだし・・

でも、こうやって泣き寝入りして、
世になかったことになった犯罪も多いんだろうな・・。

保険会社の人は言っていた。

「フランスは日本と違って地続きだから、色んな人が入ってくるんです。
 だから犯罪も多く、あなたの財布を盗んだのは、きっとスラヴ系の女性集団。
 その手口は典型的で、よく被害に合う人がいるんです。」

なるほど、地続き、スラヴ系集団・・納得
典型的な手口にひっかかる・・納得納得

よくあることなんだ。

よくあることなのに、地下鉄に駅員もおらず警察も見廻らず、
こういう被害が多いって、知ってるのかな?

って思ったら、何かモヤモヤしてきて、
「やっぱ警察行ってもいいかな?」「いいとも」ってなって、
ルーヴル美術館行く途中だったけど、警察に行くことにきめた。

「もし行くなら、一度電話ください。
 警察でどう言えばいいか、教えますから。」
と言ってくれた保険会社に再度電話して、2行ほどの文章を教えてもらう。
「冷たくされるかもしれないけれど、めげないで。」とも言ってくれる。

はい、めげません。もうめげきったので、めげません。

いざ警察へ!

『POLICE』と書いてあるので入ったけれど、電気がついていない。
あれ、ホテルか何かと間違ってる?
あれ、警察と言えど、もしやまさかの昼休み?と思いながら、
「すいませ~ん!」と声を上げる。

生ぬるい無表情で、若い警察官がやってくる。
出たな、警察官。

幼少期、無駄な威圧感で警察官に怒られた記憶が蘇り、
ここで怯んでは行けないのだと自分に言い聞かせ、
保険会社から教えてもらった言葉を口にする。

ヤング警察は「日本人か?中国人か?」と聞いてきたので、
ふいにまた北京の思い出が蘇った為、ムキになって「我は日本人なり!」と答える。

「ok」と言って、奥の部屋から何やら紙を持ってくる。

さあ、質問なり何なりしてくるがいい。
我は無銭日本人なり!

するとヤング警察は書類を置き、
「日本人、これに書け。」と言う。

あ、読める・・また読める・・フランス語が・・

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なんじゃ日本語かいな。(赤字は本名の欄)

書類には、
・どんな被害に合いましたか?
・場所はどこですか?
・犯人の顔は見ましたか?特徴は?
・盗まれたものは何ですか?
・盗まれた額はいくらですか?

などなど、全部日本語で書いてある。
私はただそれを丸で囲んだり、日本語で書いたりするだけ。

その間警察は2人になり、椅子に座って口笛を吹いたり、
パソコンを見て笑ったりしている。(おい!この間にも犯罪は起きているぞ!)

「我は書いたぞ!」と言って渡すと、
ぺラッと流し見て、「コピーはいるか?」と聞くので、
「もちろんだ。」と答えて、コピーをもらう。

「コピー代いるのかな?」ってHさんに聞くと、
「そんな心配するな。」と言った。

・・警察終了。

ただ書類をもらって記入してコピーをもらった。
それだけだった。

なぁんだ。

こういう場合は警察に行って事情を話したりするんじゃなくて、
警察が思い当たる犯人の顔写真を見たりするんじゃなくて、
ただ申請書をもらって、保険会社が後は対応してくれるんだ。
警察がいちいち動いたり、そんなんじゃないんだ・・。

何かちょっと拍子抜け。あまりの淡白さ。

でもいい。やることはやった。
せめてフランスで旅行者が被害に合ってることが、記録でも何でも残ればいいなと思った。

そして帰ったらこれをブログに書こう。

もしもフランスに旅行に行こうとしている人がいて、
もしもスリに合ってしまった人がいて、
言葉も分からなくて、警察に行くのが怖くて、泣き寝入りしそうな人がいたとしら、
何かちょっとでも参考になるかもしれない。

と思って、保険会社の人に教えてもらった文章をメモした紙を探したのだが、
見当たらない。 ちっ!役に立たない私!

16につづく・・
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by ayajijo | 2011-11-14 22:02 | | Comments(0)