小便小娘
2012年 04月 11日
春ですね。
今でこそ、エレガンスな女性になりたいと思っている私、女性でございますが、
子どもの頃、「男になりたい!」と強く思っていた時期がある。
きっと誰もが、一度は異なった性になってみたいと思うのではないだろうか。
男になりたい。
男に憧れる。
男がうらやましい。
ああ、どうして母さんは私を男に産んでくれなかったのか・・。
ああ、男だったらいいのにな~・・
さて、なぜ私がそんなに男に憧れていたのかというと・・
私は立ち小便というものがしてみたかったのだ。
男なら!
外でもどこでもおしっこができる。
(さすがに今はあまり見かけないものではあるが、
私が子どもの頃は、よく見かけていた。)
女は!
外で尿意を催しても、まず隠れる場所(例:とうきび畑)を探さなければならない。
(さすがに今もそんな人は見かけないが、
私が子どもの頃は、私はよくそうしていた。)
外で開放的にする小便はさぞ気持ちよいのだろうな。
ああ、背筋を伸ばし、立ち小便をする姿が羨ましい。
私はおじさんの立ち小便姿や小便小僧、
更には雄犬の小便姿にすら羨望の眼を向けていた。
あ~、私も男になりたい。
男になって、一度でいいから立ち小便がしてみたい!
毎日そんなことばかり考えて過ごした。
ふと・・
女の自分だって、やれば出来るのではないかと思い始めた。
私はまだチャレンジしていない。
挑戦せずして成功はない。
夢は叶えるもの。
論より証拠、案ずるより産むが易しだ。
もし成功すれば、夢の立ち小便生活が始まるのだ。
幼少期(今も若干)、好奇心のみで生きていた私は矢も盾も堪らなくなり、
とにかく実践してみることにした。
場所は自宅のトイレだ。
足元より一段上にある和式便器。
私は精神を集中させた。
失敗は許されない。
失敗すれば床は濡れ、確実に母さんに怒られるだろう。
絶対に見つかってはならない。
これは秘密裏に進められなければならない孤独の挑戦なのだ。
ちょっとのミスをも避けるため、
私はズボンとパンツを脱いで棚に置いた。
下半身丸出しで、準備完了である。(再度言うけど、幼少期ね)
ひとつ深呼吸をした。
後は尿意を待つだけだ。
が、尿意は待たずしてやってきた。
(私の長年の夢が今叶えられる!)
そして、
勢いよくおしっこは放たれた!!
・・・あ・・
あ・・!・・ち、違う・・あわわ・・こ、こんなんじゃない、あれれ、止まらない!
ど・・どうしよう・・。
和式便器に向かって放物線を描くはずのおしっこは、
予想を覆し、直下した。
一旦放ってしまったおしっこは止まることを知らず落下し、
足や床を濡らしていく・・。
(こんなはずでは・・。)
途端、私の目からみるみる涙が溢れてきた。
止めようと思ったおしっこも涙も止まらなくて、
私は泣いた。おしっこをしながら大泣きに泣いた。
その泣き声に母がやってきて、
「どうしたの!?」とトイレのドアを開けた。(幼少期は鍵をしていない)
下半身丸出しでおしっこをもらしている私を見て驚く母。(そりゃそうだろう。)
「どうしたの!?どうしたのさ??
具合悪いのかい!? 怒らないから言ってごらん?」
そう、母は怒らなかった。
そして優しかった。
トイレにいるのにおしっこをもらし、
何故かパンツもズボンも脱いで棚に置き、わんわん泣いている私の姿に、
ただならぬ雰囲気を感じ、母も心配してくれたのだろう。
でもね・・母さん、
違う、違うんだ。
私は怒られるのが怖くて泣いていたんじゃないんだよ。
あれは、
私が人生で初めて流した、
挫折の涙なんだ・・。
今でこそ、エレガンスな女性になりたいと思っている私、女性でございますが、
子どもの頃、「男になりたい!」と強く思っていた時期がある。
きっと誰もが、一度は異なった性になってみたいと思うのではないだろうか。
男になりたい。
男に憧れる。
男がうらやましい。
ああ、どうして母さんは私を男に産んでくれなかったのか・・。
ああ、男だったらいいのにな~・・
さて、なぜ私がそんなに男に憧れていたのかというと・・
私は立ち小便というものがしてみたかったのだ。
男なら!
外でもどこでもおしっこができる。
(さすがに今はあまり見かけないものではあるが、
私が子どもの頃は、よく見かけていた。)
女は!
外で尿意を催しても、まず隠れる場所(例:とうきび畑)を探さなければならない。
(さすがに今もそんな人は見かけないが、
私が子どもの頃は、私はよくそうしていた。)
外で開放的にする小便はさぞ気持ちよいのだろうな。
ああ、背筋を伸ばし、立ち小便をする姿が羨ましい。
私はおじさんの立ち小便姿や小便小僧、
更には雄犬の小便姿にすら羨望の眼を向けていた。
あ~、私も男になりたい。
男になって、一度でいいから立ち小便がしてみたい!
毎日そんなことばかり考えて過ごした。
ふと・・
女の自分だって、やれば出来るのではないかと思い始めた。
私はまだチャレンジしていない。
挑戦せずして成功はない。
夢は叶えるもの。
論より証拠、案ずるより産むが易しだ。
もし成功すれば、夢の立ち小便生活が始まるのだ。
幼少期(今も若干)、好奇心のみで生きていた私は矢も盾も堪らなくなり、
とにかく実践してみることにした。
場所は自宅のトイレだ。
足元より一段上にある和式便器。
私は精神を集中させた。
失敗は許されない。
失敗すれば床は濡れ、確実に母さんに怒られるだろう。
絶対に見つかってはならない。
これは秘密裏に進められなければならない孤独の挑戦なのだ。
ちょっとのミスをも避けるため、
私はズボンとパンツを脱いで棚に置いた。
下半身丸出しで、準備完了である。(再度言うけど、幼少期ね)
ひとつ深呼吸をした。
後は尿意を待つだけだ。
が、尿意は待たずしてやってきた。
(私の長年の夢が今叶えられる!)
そして、
勢いよくおしっこは放たれた!!
・・・あ・・
あ・・!・・ち、違う・・あわわ・・こ、こんなんじゃない、あれれ、止まらない!
ど・・どうしよう・・。
和式便器に向かって放物線を描くはずのおしっこは、
予想を覆し、直下した。
一旦放ってしまったおしっこは止まることを知らず落下し、
足や床を濡らしていく・・。
(こんなはずでは・・。)
途端、私の目からみるみる涙が溢れてきた。
止めようと思ったおしっこも涙も止まらなくて、
私は泣いた。おしっこをしながら大泣きに泣いた。
その泣き声に母がやってきて、
「どうしたの!?」とトイレのドアを開けた。(幼少期は鍵をしていない)
下半身丸出しでおしっこをもらしている私を見て驚く母。(そりゃそうだろう。)
「どうしたの!?どうしたのさ??
具合悪いのかい!? 怒らないから言ってごらん?」
そう、母は怒らなかった。
そして優しかった。
トイレにいるのにおしっこをもらし、
何故かパンツもズボンも脱いで棚に置き、わんわん泣いている私の姿に、
ただならぬ雰囲気を感じ、母も心配してくれたのだろう。
でもね・・母さん、
違う、違うんだ。
私は怒られるのが怖くて泣いていたんじゃないんだよ。
あれは、
私が人生で初めて流した、
挫折の涙なんだ・・。
by ayajijo | 2012-04-11 18:55 | 思い出